ゆこの 『 さいの目 日記 』 🎲

コロコロ コロコロ 今日は どちらに転がりましょうか

届かない 手紙

お婆ちゃんに、おつかいを頼まれて

度々、近くの文具屋さんに出掛けていた。

買うのはいつも『便箋、封筒、ボールペン』

お婆ちゃんは倒れた後遺症で

小さなはっきりしない言葉になってしまったが、

いつしかそれをハッキリ理解出来る様になっていた。

おつかいから戻ると何度も

「ありがとう、ありがとう」と繰り返された。

照れ臭いけど嬉しかった。

 

唯一動いた右手で、いつも手紙を書いていた。

倒れたせいもあり、字は少し傾いていたけど

滑らかに続け字が綴られていた。

小さな私には続け字の美しさしか記憶に無い。

 

手紙は1度も投函される事は無く

いつしか書かなくなっていた。

 

誰に書いていたの?

何て書いていたの?

お婆ちゃんの思い。

知りたかったな。