最終手段

父が倒れて2ヶ月が経つ。

もっと長い時間が過ぎているように感じる。

まだ 意識ははっきり戻らないが

時々ふと目が合ったり、穏やかな表情が増えて来た。

 

仕事帰りに短い時間でも会いに行く。

実家に近いリハビリ病院に変わったので

母の体力的負担も減りほっとした。

手や足をマッサージしながら父に話しかける。

 

 

お父ちゃん子だった私。

夜中に小さな声で「お父ちゃん」と囁くとパッと目が覚めトイレに付いてきてくれた。

 

倒れてしばらく経った頃、小さな声で

「お父ちゃん~」と囁いたら

じわっと目が開いた。

表現出来ないだけで 目覚めてる!

嬉しくなる。

時々回路が繋がる様で反応が希望に変わる。

それからは更にたくさん話掛けて

手足を刺激する。

小さな動きを見逃さないように観察する。

下まぶたや頬が問いかけにわずかに動く。

本当に微細な変化だがこれだけ動かすのはどんなに大変なんだろう。

1日中 目覚めない日も有るが焦らず行こう。

出血の部位から先生に「右手は動かないだろう」と言われていた。マッサージしながら「手を握って!」と言ったら動かない筈の右手で

握ってくれた日も有る。

思い込みに反省し可能性に歓喜

触るとあたたかいだけでこんなにも有難いなんて。

頭の傷は殆ど目立たなくなっているのは驚きだ。

確実に快方に向かっている。

 

私はこの人生の殆どの

都合の悪い事は

人のせいにし、依存してきた。

自分で決める事もせず逃げ続けた。

きっと何十回、何百回と私に気付く様に

色々な方面から機会を与えて貰っていたはずだが

それすらも勝手な、被害者意識で跳ね除けて来たんだ。

向き合うと言いながらも口だけだった。

 

父の入院は 愚かな自分に気付かせる

最後の手段だったようだ。

 

何十年も抱えて来た勝手な思い込みの

自分とさよなら。

そして自分の足で。

 

今までの私とは違うはずだから

安心して目覚めて。お父ちゃん

 

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